丸太小屋

まるた(@logline15)の日記的なブログ的なアレなアレです。

まるた的、東京。

雑誌『Popeye』5月号、「東京物語」を読んでいて、自分にとっての東京って、なんだろうとふと思ったので、ここに纏めます。

僕にとって東京というのは、ズバリ『ホーム』です。世田谷に生まれ、20年間ずっと東京で過ごしてきました。遊び場といえばもっぱら渋谷ですし、父親に連れられて銀座や浅草なんかに足を運んだことも数え切れないほど。オタクの友達と遊ぶとなれば決まって秋葉原。東京という狭い「箱庭」の中で、沢山の思い出を作ってきました。

地方から高速道路を使って帰ってきて、背が高いビルや青看板で空が狭い感じを見ると、「ああ、帰ってきたな」と無性に思うのも、ホーム感なのでしょうね。

渋谷は行くたび行くたびに新しい表情を見せてくれます。誰と行くか、いつ行くか。というのも大切ですが。高校生まではただアニメイトに行き、アニメや声優さんのCDを買う街、という表情でしかありませんでしたが、20歳になり、少しずつファッションや文化というものに興味を持ち始めた途端、また新しい表情を見せてくれました。

例えば美竹通りと明治通りの交差点にある「DIESEL」に勇気を出して踏み入れ、良いなと思ったジャケットの値段に打ちひしがれたり、駅南口の近くにある「グランディベース東京」でベース探しする友達を横目に、弾けもしない楽器に想いを馳せたり。などなど。

しばしば「新しい世界を見たい」と言って県外や、はたまた海外に出る人を見かけます。それは確かに良い事だと思いますが、僕にとってはまだまだ渋谷ですら、新しい世界なのです。飲み屋だってまだ開拓出来ていないし、気になる洋服店にだって入れてない。何気なくスルーする雑居ビルには新しい出会いが待っているかも知れない。そんなワクワクと、ちょっとしたスリルに満ちている東京。けれど、一呼吸置いて、街のリズムに身を任せれば、とても心が落ち着く事に気づきます。

狭くて、雑多で、煩くて、さまざまな情報と想いが渦巻く東京が、とてもとても、心地良いのです。

就職したら僕は恐らく、この東京を離れます。けれど、東京のホーム感は忘れずに、また違うアプローチで、東京と付き合っていきたいと思います。

東京って、良いなぁ。